へら浮子作りについて~足編(731回)

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へら浮子作りについて~足編(731回)

2017年3月21日(火曜日) テーマ:へら浮子制作日記
8703213.JPG 8703212.JPG 8703211.JPG 昔に比べて現在の浮子はカーボンが主流です。それまでは竹足と後発であるグラスムクがへら浮子の足素材として活躍していました。 特に竹は優れた素材です。しなやかで粘りがあり、比重が軽く加工がしやすいからです。中でも一番大切なことはしなやかであることです。へら浮子は合わせたとき、水中で想像以上の水抵抗を受けます。そのために足の素材に柔軟性が無いとボディと足の付け根に亀裂や割れが発生します。 竹はその水抵抗を足全体の柔軟性でもって緩和してくれるのです。 底浮子は竹足で宙浮子はカーボンまたはグラス足というのが現在の主流です。 立ちの良さや水切りの良さ、食い当たりが出やすいということで特に宙ではカーボンを使うのですが、私は宙浮子でも竹足が使えないか検討しています。 それには竹の限界まで削り込む必要がある。強度の確保や材料の選定が必要不可欠となるわけです。 カーボンとグラスムクは仕入れていますが、竹は2年に一度長良川の河川敷に採取しにいきます。これを数年間自然乾燥させて使用するのです。 竹足素材は竹ひごとしてホームセンターなどで売っていますが、全く使い物になりません!これらは加工しやすいように竹の中肉部分を使っているわけで、繊維質部分を使わないために、柔軟性が無く簡単に折れます。火入れをして飴色に色付けし一見良い素材に見えても、硬いだけで合わせた瞬間に折れる確率が高いものなのです。 私は火入れもしますが、飴色になるまで炙りません。この加減が難しくなかなか文章で説明できないのも事実です。 さて!次回は塗料に関してです。

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