秋の予感(944回)
2020年9月27日(日曜日)
画像の半製品は何の変哲のないものですが、作り手はとても苦労するへら浮子です。
東京の岡本ちゃんから電話があり、ボディの絞りを肩の部分辺りから足に向かって出来る?とのこと。まあこの絞りはよくある話なので何気なく話を進めていくと、ボディは細身で長手のものは18センチほどある。もうちょっとボディが太くて短めならば簡単なんだけど細くて長くて頭から絞る・・・やりたくないな・・・
この形状の制作は何度か注文を受けて作ったことがあるけど結構大変なのです。
四つ割りにしてカットしペーパーをかけるんだけど、よほど綺麗に均等に仕上げないと合わせ目が重なったり隙間が開いたり、曲がってしまうからです。
一瞬昔クジャクで作っていた頃の割台を使って2枚あわせでするかと考えたけど、特注の太さに合わせた溝を掘るのも面倒だし、余計なボンドを使って浮力を落とすのは避けたい。やはりここは1本取りで仕上げようと思いました。
トップの芯長や足の寸法等気をつけて仕上げていきました。なんとか半製品までこぎ着けましたが、出来は何とかお金をもらえる程度には仕上がったと自負しています。
現代のへら浮子作りはガラス管やよく出来てる割台があるけど、今回のような形状のへら浮子は作れません。ただ昔の浮子師はこの程度の浮子などさほど苦労せずハンドメイドで作り上げてきました。
道具がなくても技術や感を駆使していた当時こそがへら浮子作りの根源だと思ってる茅春であります♪
関連記事
秋の予感(944回)
2020年9月27日(日曜日)
オーダー泣かせ(943回)
2020年9月18日(金曜日)
回転器ありがと!(942回)
2020年9月 3日(木曜日)
何やっても危ないね(941回)
2020年9月 1日(火曜日)
暑中お見舞い申し上げます(940回)
2020年8月22日(土曜日)