壊れた鮎玉(888回)
2019年6月28日(金曜日)
今日太めの茅を絞りながらふと京都の片岡さんを思い出す茅春。
残念ながら亡くなってしまったのだけど、今思い出しても豪快な反面繊細な方だった。かれこれ10年以上前のこと、太い茅の入手方法が知りたくて片岡さんのところに電話したのが最初だった。
ベランメイ口調でびっくりしたけど、根は優しい人だった。その後何度も連絡をしあったりしたのだけど、衝突することも何度もあったのです。片岡さんが茅春の浮子を見たいから送ってくれということがあった。私はその頃自分の浮子に自信満々で万を期して3本作りプレゼントしたのです。
良くできてると言ってくれると思ったら、ボディ9ミリ径じゃ使い物にならん!!いきなりそう言われたのです。今の私と違い、謙虚な姿勢ゼロのその頃の私、自信の裏付けも無いのに過剰な自信を持っていた私・・・
片岡さんに太ければ良いって訳じゃないし、細身だって使う場所がある!そう言い返したのです。片岡さんはフン!そう言いながら、じゃ俺の浮子はどうだ?どう思う?そう聞いてきました。私は片岡さんの浮子の塗装はカシューでしょ!カシューは経年劣化するから駄目だと思う。塗料はウレタンが一番です!そう言い返した私・・・
こんなことが何度もあったなあ・・・
でも当時鼻っ柱の強かった私に気に掛けてくれたのも確かでした。売れてるか?いきなりそう言って電話がかかってきたものです。
当時よりへら浮子作りの難しさや苦しみを知った現在、またいきなり電話がかかってくるんじゃないかと思う反面、寂しさと懐かしさがこみ上げる茅春です。
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